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Insights into Japanese sword knowledge and culture
東大寺正倉院に伝わる宝刀群は、聖武天皇の遺愛品を母体とし、国家珍宝帳に記された天平文化の精華である。金銀鈿荘唐大刀をはじめとする儀仗刀や、明治期に再発見された陽宝剣・陰宝剣の来歴を紹介する。
天下五剣の一振り三日月宗近は、平安期の京の名工・三条宗近の作と伝わる国宝の太刀で、東京国立博物館に所蔵される。三日月形の打除けが連なる優美な刃文と、高台院から徳川家へと続いた伝来を紹介する。
天下五剣の一振り鬼丸国綱は、鎌倉期の京・粟田口派の刀工国綱の作と伝わる名刀で、現在は皇室の御物として宮内庁が管理する。北条氏から足利・織豊・徳川を経て皇室へ至った数百年の伝来をたどる。
平安初期、征夷大将軍として蝦夷征討を率いた坂上田村麻呂と、東北の蝦夷社会で用いられた蕨手刀の関係を概観する。直刀から反りある刀剣へ移行する過渡期の背景として、東国の刀剣文化が果たした役割を考える。
奈良県天理市の石上神宮に伝わる七支刀は、左右に枝刃を持つ特異な形状と金象嵌の銘文で知られる国宝の古代刀である。銘文が語る百済王から倭王への贈与の経緯と、4世紀東アジアの国際関係を考察する。
刀の茎の末端「茎尻」の形状を、栗尻・剣形・一文字・入山形・振袖形などの種類に分けて整理し、姿の観察と時代・流派の手がかりとしての意味を解説する。
通常とは異なる輪郭をもつ茎の形状「雉子股形」「舟底形」「タナゴ腹形」を取り上げ、その姿の特徴と、時代・流派判定の手がかりとしての位置づけを解説する。
横手筋が刀身中央近くまで下がり、鋒が大きく伸びる造込み「おそらく造り」の形態、名の由来とされる駿州助宗、短刀・脇差での見どころを整理する。
刀身に彫られる溝「樋」の形状による分類を、棒樋・二筋樋・腰樋・連樋などの種類と、掻き流し・掻き通しといった樋尻の処理から整理する。
棟側の肉を削いで鵜の首のようにくびれさせた造込み「鵜の首造り」の形態、鎌倉・南北朝期の短刀や脇差に多い背景、冠落造りとの判別点を解説する。
片面が平造りまたは鎬造り、もう片面が切刃造りという非対称の造込み「片切刃造り」の構造、左右で異なる断面の意味、観察のポイントを整理する。
棟の上半分の肉を削ぎ落とした造込み「冠落造り」の形態、短刀に多い理由、古刀期大和伝に見られる傾向を、鵜の首造りとの比較を交えて解説する。