※画像はイメージです。仙台市博物館
Sendai City Museum
概要
伊達家の地元・仙台の博物館
仙台市博物館は、仙台城跡(青葉城)に隣接する緑豊かな丘の上に建つ市立博物館である。1961年(昭和36年)の開館以来、伊達家62万石の城下町・仙台の歴史と文化を後世に伝える中核施設として歩んできた。日本刀販売サイト「刀剣座」の名が示す通り、刀剣座の精神的な故郷でもあるこの仙台の地は、独眼竜・伊達政宗をはじめとする伊達家の遺産が色濃く残る刀剣文化の宝庫である。伊達家が治めた仙台藩は東北最大の大名家であり、その刀剣・武具コレクションの質と量は、地方の博物館として全国屈指の水準を誇る。
伊達政宗と日本刀
伊達政宗(1567〜1636年)は、戦国から江戸初期にかけて東北に君臨した大名であり、その波乱に満ちた生涯は数多くの文学・映画・ゲームの題材となってきた。政宗は武芸に精通し、刀剣への造詣も深かった。「燭台切光忠」(そくだいきりみつただ)は、備前長船派の祖・光忠の作と伝わる政宗ゆかりの名刀であり、家臣を燭台ごと斬り捨てたという壮絶な逸話からその名を得た。この燭台切光忠は水戸徳川家へ渡り、のちに戦災で焼身刀となる波乱の歴史を経たが、現在は徳川ミュージアムによって保存・公開されている。また、倶利伽羅龍の彫物を持つ「大倶利伽羅」(おおくりから)も伊達家伝来の刀(打刀)として知られ、刀剣乱舞に登場したことで若い世代の間でも広く知られるようになった。
収蔵品の概要
仙台市博物館は伊達家からの寄贈・寄託資料を中心に、約9万点に及ぶ膨大なコレクションを有する。このうち重要文化財は約130件を数え、地方の市立博物館としては異例の充実ぶりである。刀剣類では、伊達家歴代藩主の差料(さしりょう)として実際に佩用された打刀・脇差を中心に、戦国期の太刀から江戸中期の上作刀まで幅広い時代・流派の作品が収蔵されている。甲冑では、政宗が実際に着用したと伝わる漆黒の南蛮兜が特に著名であり、その斬新なデザインは政宗の革新的な美意識を物語っている。
慶長遣欧使節団の史料
仙台市博物館が世界的に特筆される資料のひとつが、慶長遣欧使節団(けいちょうけんおうしせつだん)関連の史料である。1613年(慶長18年)、伊達政宗はキリスト教宣教師のルイス・ソテロとともに、家臣の支倉常長(はせくらつねなが)を団長とする使節団をスペイン国王・フェリペ3世およびローマ教皇パウロ5世のもとへ派遣した。この外交使節は、東北の一大名が直接ヨーロッパの最高権力者と交渉するという前代未聞の試みであり、その史料は日本とスペイン両国でユネスコ世界記憶遺産に登録されている。支倉常長がスペインで描かれた肖像画、使節団の航海記録など、貴重な一次資料を間近で鑑賞できる点は仙台市博物館だけの体験である。
仙台城跡との連続性
博物館は仙台城跡(青葉城)の本丸跡に隣接しており、訪問後は城跡の展望台から仙台市街と太平洋を一望することができる。本丸跡には伊達政宗の騎馬像が置かれ、独眼竜が天下を睥睨した往時の気概を伝えている。城跡から博物館、そして片平の東北大学旧文科系キャンパスや定禅寺通りのケヤキ並木へと続く仙台の文化ゾーンは、一日かけてゆっくりと巡るに値する充実した見どころを提供している。
刀剣座との縁
刀剣座は仙台を拠点とする日本刀専門のウェブサイトである。仙台市博物館が伝える伊達家の刀剣文化は、刀剣座が大切にしている日本刀の伝統・美・精神性と深く通じ合うものがある。政宗が治めた仙台の地で今も息づく刀剣文化の連綿たる流れに、刀剣座は誇りを持ってその一端を担っていきたいと考えている。
見どころ
- 伊達家伝来の刀剣・甲冑コレクション——伊達歴代藩主の差料として実際に使われた打刀・脇差を中心に、戦国太刀から江戸上作刀まで幅広い時代を網羅。漆黒の南蛮兜(政宗所用伝来)も必見
- 慶長遣欧使節団の史料(ユネスコ世界記憶遺産)——支倉常長のスペイン肖像画・航海記録など、伊達政宗が独自の対ヨーロッパ外交を展開した証拠となる一次資料
- 伊達政宗ゆかりの展示——独眼竜・政宗の生涯を軸とした充実の展示。燭台切光忠・大倶利伽羅など刀剣乱舞登場刀との関連も紹介
- 仙台城跡(青葉城)に隣接——博物館と城跡を合わせて巡れば伊達藩の歴史を立体的に体感できる。本丸跡の政宗騎馬像と仙台市街・太平洋の眺望は必見
- 約9万点、重要文化財約130件——地方市立博物館としては異例の充実したコレクション。企画展でも毎回質の高い展示を提供
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。