※画像はイメージです。金沢市立中村記念美術館
Kanazawa City Nakamura Memorial Museum
概要
美術館の概要
金沢市立中村記念美術館は、北陸を代表する実業家・初代中村栄俊(1908-1978)が生涯をかけて蒐集した茶道具・刀装具・美術工芸品を、金沢市に寄贈したことにより1975年(昭和50年)に開館した美術館である。加賀藩前田家の城下町・金沢は江戸時代を通じて江戸・大坂・京都に次ぐ日本有数の都市として発展し、「加賀百万石」の経済力を背景に茶道・能楽・工芸など精緻な武家文化が花開いた。中村記念美術館はその金沢の文化的遺産を今に伝える、加賀工芸の殿堂ともいえる施設である。
刀装具コレクション
本館最大の特色は、日本でも屈指の質と量を誇る刀装具コレクションである。加賀藩お抱えの名工たちが生み出した鐔(つば)・縁頭(ふちかしら)・小柄・笄・目貫などの刀装小道具は、金沢の精緻な金工文化を余すところなく体現している。加賀の金工師は「加賀象嵌(かがぞうがん)」と称される緻密な象嵌技術で知られ、鉄地や赤銅地に金・銀・銅などを巧みに嵌め込んだ幾何学文様・植物文様は、細部に至るまで神業のような精緻さで制作されている。藩お抱えの後藤系金工師から、独自の様式を確立した加賀の名工たちの作品は、鐔コレクションの中でも特に珍重される。
茶道文化
茶道具部門では、加賀藩ゆかりの茶碗・茶入・棗・水指などの名品が揃っており、前田家の茶道文化の高さを物語る。金沢は「茶の文化」が今も生活に根付いた稀有な都市であり、美術館でもその精神が息づいている。館内に設けられた本格的な茶室では、茶会体験も楽しめる。
金沢観光との組み合わせ
美術館は金沢の一等地・本多町に位置し、兼六園(国特別名勝)・金沢城公園・石川県立美術館・石川県立歴史博物館などの文化施設と徒歩圏内でアクセスできる。金沢はコンパクトな城下町に膨大な文化財が集積する稀有な都市で、一泊二日あれば主要な美術館・博物館・伝統工芸施設を効率よく巡ることができる。ひがし茶屋街・武家屋敷跡・近江町市場など、観光スポットも充実している。
見どころ
- 加賀象嵌の刀装具コレクション──藩お抱え金工師による鐔・縁頭・小柄・笄・目貫の名品群。緻密な金・銀・銅の象嵌技術「加賀象嵌」は日本金工の最高峰
- 加賀の金工名工たちの鐔コレクション──後藤系金工師から加賀独自様式を確立した名工まで。鉄地・赤銅地に施された精緻な文様彫刻と象嵌は刀装具鑑賞の醍醐味
- 加賀藩ゆかりの茶道具名品──前田家の茶道文化を伝える茶碗・茶入・棗・水指。館内の茶室での茶会体験も楽しめる
- 兼六園・金沢城公園との至便なアクセス──本多町の好立地。石川県立美術館・石川県立歴史博物館・金沢21世紀美術館など金沢の文化施設を一日で巡れる
- 加賀百万石の工芸文化を総合体感──金沢独自の精緻な工芸美(加賀蒔絵・加賀友禅・九谷焼・加賀象嵌)を、刀装具・茶道具を通じて深く理解できる美術館
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。