※画像はイメージです。松浦史料博物館
Matsura Historical Museum
概要
松浦史料博物館は、江戸時代を通じて平戸藩主松浦家が邸宅を構えてきた敷地に立つ。太平洋戦争後の1955年(昭和30年)、当時の松浦家当主・松浦陞が建物と敷地を財団法人に寄贈し、改装のうえ同年10月に開館した。中核をなす展示棟「千歳閣」は、1893年(明治26年)に松浦詮が謁見・応接の間として建てたもので、旧松浦家住宅一帯は長崎県指定有形文化財に指定されている。
平戸藩松浦家と収蔵品
平戸藩は、松浦党の流れを汲む松浦家が江戸時代を通じて治めた藩で、長崎・平戸は南蛮貿易・日蘭貿易の窓口として栄えた土地である。館内には歴代藩主の肖像画のほか、長崎日蘭貿易の様子を描いた絵巻、豊臣秀吉が発したキリシタン禁制の定書など、対外交渉の最前線に立った平戸藩ならではの資料が伝わる。武具類では、国の重要文化財に指定された甲冑「紺糸縅肩白赤胴丸」が代表的な収蔵品で、室町時代後期の甲冑の特色をよく伝えるものとして評価されている。刀剣・武具を含め、松浦家伝来の資料は総数約3万点にのぼる。
学芸大名・松浦静山の遺産
江戸後期の第34代当主・松浦静山は、随筆『甲子夜話』の著者として知られる「学芸大名」で、地球儀・天球儀・世界地図・洋書など、当時の世界情勢を伝える資料を数多く蒐集した。これらは近世日本における海外情報受容の記録として、平戸という土地の性格を色濃く反映している。
鎮信流茶道と体験
松浦家歴代は茶道鎮信流の宗家を務めており、現在も館内の茶室「閑雲亭」で作法体験の講座が開催されている。武家の対外交渉史と茶の湯文化を、旧邸宅の建物そのもので体感できる点が当館の特色である。
アクセス・開館状況
長崎県平戸市鏡川町12。開館時間は8:30〜17:30(詳細・臨時休館は公式サイト・電話で要確認)。
見どころ
- 平戸藩主松浦家の旧邸宅跡に立つ。1955年、当主松浦陞の寄贈により開館。展示棟「千歳閣」は1893年築、長崎県指定有形文化財
- 松浦家伝来資料約3万点を収蔵。南蛮・日蘭貿易の窓口として栄えた平戸藩ならではの対外交渉史料が充実
- 重要文化財「紺糸縅肩白赤胴丸」を所蔵。室町時代後期の甲冑の特色を伝える代表的な武具コレクション
- 学芸大名として知られる第34代当主・松浦静山(随筆『甲子夜話』著者)収集の地球儀・天球儀・世界地図等を伝える
- 松浦家は鎮信流茶道の宗家。茶室「閑雲亭」で体験講座を開催し、武家文化を建物ごと体感できる
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。