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日本刀の知識と文化をお届けします
「試し焼き(ためしやき)」とは、本番の焼き入れに先立ち、刀匠が小片の鋼や同素材の試験刀身を用いて刃文の出方・素材の反応・冷却媒体の状態を確認する工程だ。この「予行演習」が本番の成功率を高める重要な技術判断の場となる。
日本刀の代表的な構造様式「割り込み造り」の鍛接工程を徹底解説。心鉄(しんがね)を皮鉄(かわがね)で包む炉内加熱の温度管理、打ち頃の見極め、鍛接失敗のリスクと防止技術を現代刀匠の視点から詳述する。
日本刀の「地沸(じにえ)」——地鉄(じがね)全体に散りばめられた微細な金属光沢——の発生メカニズムと制御技術を解説。マルテンサイト変態における炭素濃度分布の役割、土置きパターンとの関係、強い地沸と弱い地沸が刀の評価に与える影響、相州伝に代表される「沸出来(にえでき)」の美学まで網羅する。
関ヶ原の戦い(1600年)から三代将軍家光の治世(1651年)までの半世紀、慶長・元和・寛永の三元号が重なるこの時代の刀剣文化を解説。新刀(しんとう)の誕生・確立と、平和の世への移行が刀の姿に与えた影響、この時代を代表する刀工と作風を紹介する。
日本刀の拵(こしらえ)に施される漆塗りの美術技法——朱塗・青貝塗(螺鈿)・沃懸地(金粉蒔絵の下地)——の歴史と技法を解説。大名拵の美術品としての側面から、刀装漆芸の高度な世界を探る。
拵師(こしらえし)は日本刀の外装全体を統括する職人だ。鍔師・目貫師・鞘師・塗師・柄巻師など分業体制の最終取りまとめ役として、部品の選定・調和・発注を担う「刀装の総合プロデューサー」の実態を解説する。
戦国期の騎馬武者が右手(馬手)側に差した護身用短刀「馬手差し(めてざし)」の構造・用途・文化的背景を解説。弓手差し(ゆんでざし)との対比、騎馬戦術における両刀装備の意義、馬手差しの形態的特徴と現存する類例、現代での再評価と刀装具コレクション上の位置づけを紹介する。
日本刀専門業者が実際にどこから仕入れるのか。競売会・遺品整理・海外バイヤーとの取引・刀匠直取引など、刀業界のプロが語る仕入れの実態と価格決定の裏側を解説する。
全国各地で開催される刀剣市・入札会・骨董市における刀剣取引の仕組みを解説。主催者・出品者・来場者の役割分担、入札会と即売会の違い、出品手数料・落札手数料の実態、主要開催地と開催時期、オンライン化による変化までを網羅する。
徳川綱吉の治世(天和・貞享・元禄)は「生類憐みの令」で有名だが、刀剣文化への影響はあまり知られていない。武断政治から文治主義への転換が刀剣生産・鑑賞・流通にどのような変容をもたらしたかを探る。
日本刀の鍔(つば)を専門に制作する「鐔師(つばし)」がいつ、どのようにして刀工から独立した専業職人として確立したかを解説。鎌倉〜室町期の兼業から安土桃山以降の独立、江戸期の流派分立、師弟制度の内部構造、現代の鐔師の認定・活動実態までを網羅する。