近江守助直
Ōmi no Kami Sukenao
解説
近江守助直(おうみのかみすけなお)は、1639年(寛永16年)に近江国(現在の滋賀県)高木村に生まれた大坂新刀期の刀工で、大坂新刀を代表する名工・津田越前守助広の女婿・後継者として知られる。
修行と経歴
助直は大坂に出て二代目助広(津田越前守助広)に師事し、作刀技術を学んだ。1669年(寛文9年)に「近江守」の受領名を得た。1675年(延宝3年)頃、師である助広の娘婿となって「津田」姓を名乗り、いったん故郷の高木村に戻って鍛刀に励んだ。
津田一門の後継
1682年(天和2年)に師・助広が没すると、助直は再び大坂へ移住し、津田一門の後継者として一門の隆盛を支えた。没年は不詳であるが、1693年(元禄6年)以降の作例が見当たらないことから、この頃までに没したと推定されている。
作風の特徴
助直の作風は師・助広に酷似するが、独自の特徴も見られる。助広が完成させた「互の目乱」「濤瀾乱」の刃文技法を受け継ぎつつ、身幅がやや狭く先反り気味である点、また助広が得意とした「玉焼」がほぼ見られない点で師の作と区別される。
代表作
生涯で約1,700振の刀を残したとされ、代表作として刃長63.9cmの「刀 銘 近江守高木住助直」(重要刀剣、刀剣ワールド財団所蔵)が知られる。