※画像はイメージです。Fate/Samurai Remnant
Fate/Samurai Remnant
コーエーテクモゲームス(オメガフォース)とTYPE-MOONが共同開発し、2023年に発売されたアクションRPG。江戸時代前期の日本を舞台に、浪人・宮本伊織がサーヴァント召喚儀式「三日月の儀」に巻き込まれる物語で、剣豪・宮本武蔵や新選組の沖田総司がサーヴァントとして登場する。沖田の宝具では愛刀が「菊一文字則宗」へとランクアップする演出があり、実在の剣客・刀剣伝承をフィクションに織り込んだ作品。
解説
作品概要
『Fate/Samurai Remnant』は、コーエーテクモゲームス(オメガフォース)とTYPE-MOONが共同開発し、2023年に発売されたアクションRPG。人気シリーズ「Fate」の一作として、PlayStation 4/5、Nintendo Switch、PC向けに展開された。舞台は江戸時代前期の日本。主人公は浪人・宮本伊織で、「三日月の儀」と呼ばれる令呪を介した秘密の儀式に巻き込まれ、Saberクラスのサーヴァント・ヤマトタケルを召喚するところから物語が始まる。物語が進むにつれ伊織は、遊女・高尾太夫とその使い魔であるBerserkerクラスのサーヴァントと手を組んでいく。
宮本武蔵という剣豪
高尾太夫が召喚するBerserkerサーヴァントの正体は、伊織のかつての師である剣豪・宮本武蔵である。武蔵は実在の剣術家で、二刀を用いる二天一流剣術の開祖として知られ、生涯の勝負に一度も敗れなかったと伝わる。晩年に著した兵法書『五輪書』は今日も剣術・戦略論の古典として読み継がれている。作中の武蔵はこの史実上の人物像を踏まえたキャラクターとして描かれる。
沖田総司と菊一文字
本作にはSaberクラスのサーヴァントとして、新選組一番隊組長・沖田総司も登場する。宝具「誓いの羽織」使用時には愛刀のランクが「菊一文字則宗」へと上昇し、姿が変化する演出が組み込まれている。もっとも、菊一文字則宗が実際に沖田の佩刀であったという史料上の裏付けはない。当時すでに入手困難な希少品であったことから、一剣客に過ぎない沖田が所持していたとは考えにくく、作家・子母澤寛の『新選組始末記』に由来し、司馬遼太郎『新選組血風録』でも踏襲された俗説とするのが定説である。史料上、沖田の実際の佩刀は加州清光とする説が有力とされる。
史実と伝承の混淆
本作はFateシリーズ共通の「サーヴァント召喚」という虚構の枠組みを用いつつ、宮本武蔵の二天一流や、沖田総司にまつわる刀剣の俗伝など、実在の剣客・史実・巷説を織り交ぜてキャラクターを造形している。史実の忠実な再現ではなく、江戸期から現代まで語り継がれてきた「剣豪たちの物語」を再構成する作品と位置づけられる。
文化的影響
『Fate/Samurai Remnant』は人気シリーズの新作として国内外で高い評価を得て、宮本武蔵・沖田総司といった実在の剣客と、彼らにまつわる刀剣の逸話・俗伝を、ゲームを入口に幅広い層へ再び知らしめる役割を果たしている。特に菊一文字則宗をめぐる俗説と史実の乖離は、フィクションが刀剣にまつわる伝承をどう継承・増幅させてきたかを考えるうえでも興味深い事例といえる。
登場する実在の刀剣
菊一文字則宗(きくいちもんじのりむね)
沖田総司の愛刀として広く知られるが、当時は入手困難な希少品であり実際の佩刀だったとは考えにくいとされる。子母澤寛『新選組始末記』に由来し司馬遼太郎『新選組血風録』でも踏襲された俗説。史料上は加州清光を佩刀とする説が有力。
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