※画像はイメージです。今剣
Ima-no-Tsurugi
別名: 今若丸の剣
解説
今剣(いまのつるぎ)は源義経(牛若丸)が幼少時代から愛用したとされる伝説の短刀であり、「今若丸の剣」とも呼ばれる。義経は幼名を今若丸といい、京都の鞍馬寺で修行を積んだ少年時代からこの短刀を肌身離さず携えていたと伝えられる。刀工については三条宗近作との伝承が知られる。宗近は平安中期の山城の刀工で、鞍馬寺に奉納されたこの短刀を義経が幼少より持していたと伝わる。刃長は約6寸5分(約19.7センチ)程度の小ぶりな短刀で、平造りの優雅な姿を持つと伝えられる。義経が壇ノ浦の戦い(1185年)に勝利した後も本刀を所持し続け、最期の衣川の館での自害の際にも本刀を用いたという悲劇的な伝承が残っている。以来、本刀は武士の魂と悲運の英雄の象徴として語り継がれてきたが、現在はその所在が不明となっており、行方知れずの名刀として人々の想像力を刺激し続けている。刀剣ゲーム「刀剣乱舞」にも登場するキャラクターとして現代に広く知られる。
逸話・伝説
今剣にまつわる最も有名な伝説は義経の最期と結びついている。衣川の館で追い詰められた義経は、この短刀を使って自ら腹を切り、刀に己の魂を込めて武士の誇りを全うしたとされる。その後、刀は義経の霊とともに鞍馬山に戻ったとも、あるいは奥州(現在の東北地方)の深山に埋められたとも伝えられ、今日まで発見されていない。地域によっては「今剣を見た者は義経の霊に護られる」という言い伝えがあり、東北地方では今も義経伝説に結びついた聖地でこの刀への祈りが捧げられているという。幕末には「今剣は今もどこかで義経の霊とともに眠っている」という信仰が広まり、多くの武士がその霊力にあやかろうとしたとも伝えられる。