※画像はイメージです。太刀国宝(1935年重要文化財指定を経て1953年国宝指定)
太刀 銘 安家
Tachi Signed Yasuie
別名: 安家・古伯耆安家・安綱の子と伝わる刀工
解説
古伯耆の安家
太刀 銘 安家は、平安時代後期に伯耆国(現在の鳥取県)で活動した刀工・安家による太刀。安家は、天下五剣の一「童子切安綱」を鍛えた安綱の子と伝えられ、安綱を祖とする古伯耆派は鎌倉時代初期まで栄えたとされる。しかし安家の在銘作で作域が確実視される現存作は、この一振のみとされる。
作風
身幅がやや細く、腰反りが高くつく優美な姿を示す。板目肌はよく詰みながらも肌立ち気味に働き、地色が沈んだ古雅な趣を持つ。作風は古備前物にも通じるが、より力強い肌合いを見せる点が古伯耆物特有の個性とされる。
指定と現在
昭和10年(1935年)4月に重要文化財に指定された後、昭和28年(1953年)11月14日に国宝に格上げされた。現在は独立行政法人国立文化財機構の所有として京都国立博物館に収蔵されている。
逸話・伝説
安家の父と伝わる安綱は、大江山の酒呑童子を斬ったという伝説を持つ「童子切安綱」の作者である。安家はその技を継いだ数少ない古伯耆派の刀工として知られるが、確実な現存作がこの一振に限られることから、鬼退治の名匠の血脈を伝える貴重な遺品として位置づけられている。